アーロンチェアのサイズ選び|A・B・Cを正しく選ぶ完全ガイド
ハーマンミラーのアーロンチェアには、A・B・Cの3サイズがあります。
ところが実際のご相談では「自分にはどのサイズが合うのか分からない」「ネットの情報がバラバラで迷う」という声を非常に多くいただきます。
ハーマンミラー正規販売代理店であり、アーロンチェアの販売を長年行ってきたChair株式会社の経験にもとづき
身長・体格・デスク環境から見たサイズの選び方をできるだけ分かりやすく整理しました。
先に結論をお伝えすると、
1. 多くの日本人の体格にはBサイズがフィットしやすい
一方で、
2. 小柄な方/コンパクトなワークスペースにはAサイズ
3. 高身長・大柄な方にはCサイズ
という棲み分けが基本となります。
1. アーロンチェアのサイズ展開を理解する(A・B・Cの違い)
まずは、アーロンチェアの3サイズの基本的な考え方から整理しておきます。
サイズによって変わるのは主に座面の奥行き・幅・背もたれの高さ・ガスシリンダーのストロークです。
1-1. A・B・Cサイズのざっくりしたイメージ
- Aサイズ:小柄な方向け。日本人女性や身長160cm未満の方を中心にフィットしやすい。
- Bサイズ:標準体型向け。日本人の平均的な身長・体格の多くがここに収まる「基準サイズ」。
- Cサイズ:高身長・大柄な方向け。身長180cm以上、体重80kg以上の方が快適に使いやすい。
1-2. 身長ベースのサイズ目安表(あくまで「目安」です)
| 身長の目安 | おすすめサイズ | コメント |
|---|---|---|
| 〜155cm前後 | Aサイズ | 足裏が床に付きにくい方や小柄な女性にはAサイズが安心。 |
| 155〜175cm前後 | Bサイズ | 日本人の多くがここ。迷ったらまずBサイズを基準に試してみるのがおすすめ。 |
| 175〜185cm前後 | B or Cサイズ | 脚が長い方や体格がしっかりしている方はCも候補。実際に座って決めるのがベスト。 |
| 185cm〜 | Cサイズ | 膝裏が座面の前に来るか、背もたれの高さが足りるかを基準にCサイズを検討。 |
上記はあくまで「数字だけ見たときの目安」です。 実際には脚の長さ・座高・体重・座り方の癖によって、ベストなサイズが変わることがあります。
2. 身長・体重から考えるサイズ選びのポイント
2-1. 身長だけでなく「脚の長さ」と「座高」を見る
椅子のフィット感を決めるのは、身長そのものではなく、座ったときの膝の角度と足裏の接地です。 アーロンチェアに座った状態で、以下のポイントをチェックしてみてください。
- 座面の高さを調整し、膝がほぼ90度になるか
- 足裏がしっかり床に着くか(つま先立ちになっていないか)
- 座面の前縁と膝裏のあいだに指2〜3本分のすき間があるか
これらが満たせていれば、そのサイズは大きく外していません。 AかBかで迷う方は、「足裏の接地」と「膝裏の圧迫感」を基準に選ぶと失敗が少なくなります。
2-2. 体重・体格によっても快適なサイズが変わる
同じ身長でも、細身の方とがっしりした方では快適なサイズが変わることがあります。 例えば、身長175cm前後でも
- 細身で華奢な方 → Bサイズでちょうどよいことが多い
- 肩幅が広く体重もある方 → Cサイズのほうが背もたれのホールド感が自然
アーロンチェアのフレームはしなる構造を持っていますが、長期使用を考えると体格に合ったサイズを選ぶほうが負荷が少なく、耐久性の面でも有利です。
3. デスク環境・作業内容でサイズが変わるケース
サイズ選びでは、体格だけでなくどのようなデスク・どんな作業姿勢で使うかも重要です。
3-1. 自宅のローデスク・狭いスペースで使う場合
在宅ワークで「やや低めのデスク」を使っている方や、部屋のスペースが限られている場合、Aサイズのコンパクトさがメリットになることがあります。 椅子が大きすぎると
- 肘が机に当たってしまう
- 椅子を引くスペースが足りず、出入りがしにくい
といったストレスにつながります。 「体格的にはBサイズだけれど、ワークスペースがかなりタイト」という方は、Aサイズも候補として検討してみてください。
3-2. 1日中PC作業をするフルタイムワーカーの場合
1日8時間以上デスクに向かうような使い方の場合、多少ゆとりのあるサイズのほうが疲れにくいケースが多く見られます。 身長175cm前後でBとCで迷う方は、体格と作業時間を併せて考えてみましょう。
- 長時間作業 + がっしり体型 → Cサイズを優先的に検討
- 短時間利用 + スタンドワーク併用 → Bサイズでも十分なことが多い
4. 実店舗で見てきた「よくあるサイズ選びの迷い」
ここからは、川崎ショールームなどで実際にお客様を拝見してきた中で、よくあるサイズ選びの「迷い」をいくつかご紹介します。
4-1. 「大は小を兼ねる」と思って「Cサイズかな」と思ってしまう
高級チェア=大きいほうが良い、というイメージから、身長170cm前後でもCサイズで迷われる方がいらっしゃいます。
ところが、
- 足裏が床にしっかり着かない
- 座面が長すぎて膝裏が圧迫される
- 腰当ての位置が高くなりすぎる
といった問題が起きやすく、長時間使用で疲れやすくなります。
基本は身長ベースでBサイズを基準にし、どうしても窮屈な場合にCを検討するくらいの感覚がちょうど良い印象です。
4-2. 見た目のコンパクトさで「Aサイズかな」と思ってしまう
逆に「部屋を広く見せたい」「かわいらしいサイズが好き」という理由だけでAサイズを選ぶと、
・座面が短すぎて太ももに荷重がうまく乗らない ・肘置きが低く、肩が詰まった姿勢になりやすい
といった不具合につながることもあります。
見た目や価格だけでなく、必ず「座り心地」と「体への負担」を優先してサイズを決めるのがおすすめです。
5. クラシックとリマスタードでサイズ感は変わる?
アーロンチェアには、1994年から続く「クラシック」と、2016年以降の「リマスタード」があります。
サイズ表記(A・B・C)は同じですが、座面形状やペリクルのテンションが異なるため、座り心地には違いがあります。
サイズそのものは大きく変わりませんが、
- リマスタード:サポート感が高めで、ややタイトに感じる方もいる
- クラシック:柔らかく包み込まれるような印象で、ゆとりを感じやすい
といった傾向があります。 詳しくは、アーロンチェアの歴史と評価をまとめたこちらの記事も参考にしてください。
→ Is the Aeron Chair Overrated or Timeless?|アーロンチェアは時代遅れか、それとも普遍か
6. 最終的には「実際に座ってみる」のが確実
身長・体格・デスク環境などからアーロンチェアのサイズ選びの考え方をご紹介してきました。
目安としては、
- 〜155cm前後:Aサイズを中心に検討
- 155〜175cm前後:Bサイズが第一候補
- 175cm以上・がっしり体型:BとCで実際に座り比べ
というイメージを持っていただければ大きな失敗はありません。
とはいえ、最終的な答えは「実際に座ってみて、身体が楽かどうか」です。
Chair株式会社では、川崎ショールームでの試座や、オンラインでのサイズ相談も承っています。
購入をご検討中の方は、THE CHAIR SHOP(オンラインストア)のアーロンチェア商品ページや、 より詳しいサイズ図・数値を掲載したアーロンチェア サイズガイド(THE CHAIR SHOPブログ)も併せてご覧ください。
「自分に合うサイズが分からない」「AとBで迷っている」など、サイズ選びでお困りの際は、 どうぞお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。 アーロンチェアを最良のパートナーとして長くお使いいただけるよう、専門店として全力でサポートいたします!





