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Herman Miller Authorized Dealer

川崎ショールーム
現在の場所:ホーム / 2018 / アーカイブ 9月 2018

アーカイブ 9月 2018

Robert Propst

2018/09/28 By TARO KATAGAMI

ロバート・プロプスト

ロバート・プロプスト

Herman Miller Research

1921年コロラド州生まれのプロプストは、グラフィックアーティスト、教師、彫刻家として1940年代後半にキャリアを開始しました。 1953年にはデンバーで製品開発専門のPropst社を設立しました。

1960年にはミシガン州アナーバーのHerman Miller Research Divisionの社長に就任。Herman Miller Research Divisionは、のちにHerman Miller Research Corporation となります。就任の際にプロプストは語っています。”現在のオフィスは不毛地帯です。活力を失わせ才能を奪い達成を困難にします。実現されなかった企画やむなしく失敗した努力が常態化しています”

最初のプロジェクトは、20世紀に進化したオフィスの評価でした。特に1960年代にどのように機能したかを評価することが重視されました。プロプストの調査には、人々がオフィスで働く方法、情報の移動方法、オフィスレイアウトが業績にどのように影響を与えるか、について学習することが含まれていました。

研究から20世紀の間に特に処理される情報の量の劇的な増加を考慮して、オフィス環境が大幅に変化したと結論づけました。従業員は日々の業務で、多くの情報の分析と整理をする必要がありました。にもかかわらず、オフィスの基本レイアウトはほとんど変化しておらず、従業員はプライバシーを欠いていた広いオープンルームに昔ながらのデスクを並べ整列していました。プロプストの調査はオープンな環境が、従業員間のコミュニケーションを減らし主体性を妨げていることを示唆していました。プロプストは、「今日のオフィスの残念な状況の1つは、すべての人に同一の決まりきったかたちを提供する傾向です」とコメントしています。さらに、従業員の身体は長時間座っているという状態に苦しんでいました。プロプストは、オフィスワーカーは、彼らが遂行している多くの業務に応じて、プライバシーと相互作用の両方を必要としていると結論づけました。

アクション・オフィス II

アクション・オフィス II

この問題に対するプロプストの答えが1968年に発表されたアクション・オフィス II (Action Office II)でした。アクション・オフィス II はオフィスシステム家具に革命を起こしました。アクション・オフィス IIは、モジュラーパネルユニットをベースにしていました。それぞれのコンポーネントは互換性があり標準化され組立とインストールが容易でした。また柔軟性が高くニーズが変化したときに作業環境を変更できることができました。デザイナーのJack Kelleyは、1960年代から1970年代初めまでプロプストと作業し多くのアクション・オフィス・コンポーネントの設計において重要な役割を果たしました。アクション・オフィス・コンポーネントの登場により、アメリカにおけるオフィスの景観は一変することになります。

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:アクション・オフィス, ハーマンミラーの歴史, ハーマンミラー・リサーチ・コーポレーション, ロバート・プロプスト

Herman Miller Campaign

2018/09/28 By TARO KATAGAMI

ロジクール MX Vertical アドバンス エルゴノミックマウス

MX Vertical アドバンスエルゴノミックマウス2018年9月28日よりハーマンミラージャパン設立30周年記念エルゴノミクスマウスキャンペーンがスタートしました。リマスタード・アーロンチェアをご購入のお客様に、57°の傾斜角度をつけ手首の負担を減らすエルゴノミクス設計のマウス、ロジクールの新製品 MX Vertical アドバンスエルゴノミックマウスをプレゼント。(数量限定先着順となります)

ハーマンミラージャパンでは、これまでにも人間工学的な設計思想に基づいたマウスやキーボードをキャンペーンとしてユーザー様にご提案しています。

Microsoft Bluetooth Mobile Keyboard 6000

アーロンチェア発売15周年記念キャンペーン 2009年
Microsoft Bluetooth Mobile Keyboard 6000は、厚さ13mmの薄型キーボードで長時間の使用でも身体に負荷がかかりにくいエルゴノミクスデザインを採用。同じくデザインの厚さ13mmのテンキーも付属していました。
Microsoft Bluetooth Mobile Keyboard 6000

Microsoft Arc Keyboard

エンボディチェア発売1周年記念キャンペーン 2010年
コンパクトサイズが特長的なアーク キーボードは、エルゴノミクスを応用してデザインした立体的なカーブ形状によってタイピング時の窮屈さを解放する画期的なキーボード。Microsoft Arc Keyboard

Microsoft Arc Touch Mouse

アーロンチェアご購入キャンペーン 2011年
タッチセンサーを搭載しトラッキングセンサーにはBlueTrack Technologyを採用した2.4GHzワイヤレス方式のモバイルマウス。センサーパネルを指でなでると感触と音によるフィードバックがあり操作を感覚で確認。使用する際はアーチ形状に曲げることで電源が入り使用後はフラット形状に戻すことで電源が切れる仕様。アーチ形状の設計にはエルゴノミクス(人間工学)を応用しており長時間使用しても疲れにくいデザインを採用。arc-touch-mouse

Microsoft Express mouse

セイルチェアご購入キャンペーン 2011年
BlueTrack Technologyによる優れたトラッキング技術を搭載した小型でスタイリッシュなワイヤードマウス。ケーブルの根元が左側にスライドした形状と白を基調にした本体にマウスの縁と同色のケーブルが印象的なデザイン。
Microsoft Express mouse

Microsoft Wedge Mobile Keyboard

エンボディチェア・アーロンチェアご購入キャンペーン 2013年
タブレットとの使用に最適なコンパクトでスタイリッシュなBluetooth モバイルキーボード。タブレットスタンドにもなる便利なカバー付きで携帯性と収納性に優れています。Windows8のチャームをワンプッシュで出せるショートカットキーを装備。
wedge mobile keyboard

Microsoft Universal Foldable Keyboard

エンボディチェア・アーロンチェア・ミラ2チェアご購入キャンペーン 2016年
超薄型軽量コンパクトなデザイン。タブレットやスマートフォンを使用してどこからでも作業を行えます。任意の2つのデバイスに同時に接続。iPad、iPhone、Android 製品、Windows タブレット、Windows Phoneに接続して、ワンタッチで即座にデバイスを切り替え可能。開くと電源オンで接続。フルサイズキーボードですばやく快適な入力が可能です。
universal foldable keyboard

Filed Under: Herman Miller 関連タグ:アーロンチェア, エルゴノミクス, キャンペーン, ハーマンミラー

Herman Miller Japan 30th Anniversary

2018/09/27 By TARO KATAGAMI

ハーマンミラージャパン30周年記念エルゴノミクスマウスキャンペーン

ハーマンミラージャパン30周年記念エルゴノミクスマウスハーマンミラージャパンは今年設立30周年。30周年記念キャンペーン期間中にリマスタード・アーロンチェア(ライトシリーズを除く)をお買い上げ頂いたお客様にロジクールの新製品 ”MX Vertical アドバンスエルゴノミックマウス” のハーマンミラーロゴ入り限定コラボレーションマウスをプレゼントいたします。

期  間 : 2018年9月28日(金)ご購入分より先着順
対象製品 : リマスタード・アーロンチェア (ライトシリーズを除く)

MX Verticalマウスは、サイエンス主導のデザインとロジクールMXシリーズの優れたパフォーマンスを統合した高度なエルゴノミックマウスです。筋緊張と手首への圧力を軽減し姿勢を改善するように設計されたマウスで快適性アップしました。MX Verticalの自然な握手位置により、筋緊張を10パーセント低減しエルゴノミクスの姿勢を促進。MX Verticalの独自の57°の傾斜角度が手首への圧力を減らす一方、親指はサムレスト上に快適に配置されています。専用のカーソル速度切り替えによる高度なオプティカルトラッキングが、手の動きを1/4に低減し筋肉と手の疲れを緩和します。ボタンを1回押して、カーソルの速度と精度を変更し、最適なコントロールを実現しました。MX Verticalにはクラス最高の4000DPI高精度センサーが搭載され、手の動きを1/4に軽減します。カーソル速度および精度は、Logicool Optionsでカスタマイズ可能です。

アーロンチェア

THE CHAIR SHOP 楽天市場 リマスタード・アーロンチェア
THE CHAIR SHOP Yahoo!Shopping リマスタード・アーロンチェア

Filed Under: Herman Miller 関連タグ:アーロンチェア, エルゴノミクス, キャンペーン, ハーマンミラー

Alexander Girard

2018/09/25 By TARO KATAGAMI

アレキサンダー・ジラード

アレキサンダー・ジラード Alexander Girard  1907-1993

アレキサンダー・ジラードはニューヨーク生まれのイタリアのフィレンツェ育ち。イギリスの高校を卒業してロンドンとローマの大学で建築を学んでいます。アメリカに戻ってからはニューヨークにオフィスを開設し、その後デトロイトにオフィスを移転します。1953年にニューメキシコ州のサンタフェにオフィスを移転し、以後生涯この地で過ごします。青少年期に様々な文化の中で成長したことが、ジラード独特の感覚を研ぎ澄ましたのでしょうか。彼のポートレートは、どれも洗練された着こなしで穏やかな微笑みを浮かべています。きっとエレガントかつチャーミングな紳士だったのでしょう。

1952年、ジラードはハーマンミラーのテキスタイル部門のデザインディレクターに就任しました。彼の最初のファブリックコレクションは、ストライプ、サークル、トライアングルなど幾何学的なパターンで構成されています。ジラードは世界各地のフォークアート (宗教、民族性、地域性を背景にした伝統的な形態や様式をもつ作品) に強い関心を寄せ触発されていました。フォークアートに見られる単純なモチーフの反復と変奏は、ジラードのテキスタイルデザイン全般において重要なテーマでした。色と色の組み合わせに対する彼の独創的な感性もフォークアートからの影響を見て取れます。

Textiles & Objects shop

テキスタイルズ&オブジェクツ

1961年にはニューヨークにハーマンミラー初の路面店“テキスタイルズ&オブジェクツ” (T&O) をオープンさせています。ジラードデザインのファブリックに加えてジラードが集めた各地のフォークアートやジラードデザインのオブジェを取り揃えていました。

La Fonda del Sol

SUN

1960年に総合デザインを手掛けた、ニューヨークのタイム・ライフ・ビルにあるメキシコ料理のレストラン、ラ・フォンダ・デル・ソル (La Fonda del Sol)では、店名の太陽をモチーフとしたデザインを多用し、新しい時代のデザインとして称賛されました。ちなみに日本の大阪万博(1970年)で太陽の塔を制作した芸術家・岡本太郎もメキシコでの滞在経験から強いインスピレーションを得ていた言われています。ジラードと岡本太郎が同じ系譜にあると想像すると、とても面白いですね。

Braniff International Airways

ブラニフ航空

1965年にはテキサス州の航空会社、ブラニフ航空(Braniff International Airways)の総合的なリブランディング「The End of the Plain Plane(退屈な飛行機の終焉)」を手掛けています。ベージュ、黄土色、オレンジ、ターコイズ、ベビーブルー、ミディアムブルー、レモンイエローとラベンダーの各色に鮮やかに彩られた機体は、ジェリー・ビーンズ艦隊と呼ばれました。

travelingmen
ジラードのテキスタイル・ファブリックは現在も、Maharam (マハラム)のTextiles of the 20th Centuryコレクションとして入手可能です。

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:アレキサンダー・ジラード, ハーマンミラーの歴史, マハラム

Charles Eames

2018/09/22 By TARO KATAGAMI

チャールズ・イームズ


Molded plywood


Leg Splint

チャールズ・イームズがキャリア初期に心血を注いだのが成型合板 (Molded Plywood) 技術です。ロサンゼルスでMGM映画スタジオの美術スタッフとして働く傍ら独自に合板の成型技術を研究していました。当時は合板成型技術は、まだ新しい技術だったからです。1942年、アメリカ海軍から怪我をした兵士の脚に使用する添木のオーダーが入り事業として成立するようになります。イームズ最初の量産成型合板製品が、このLeg Splint (レッグ・スプリント=脚の添木)でした。イームズはプライフォームド・ウッド社を設立しますが、原材料の供給や資金の問題により、デトロイトのエヴァンス (Evans Products) 社にレッグ・スプリントの製造権・販売権を売却します。イームズもロサンゼルスのエヴァンス支社 (901 Washington Boulevard) に拠点を移します。これにより安定的に製品を製造する地盤が整いました。

1945年、第二次大戦も終わりイームズの成型合板技術を使用した製品は家具業界の人々から注目を浴びます。ジョージ・ネルソンもその一人でした。ネルソンは、D.J.デプリーにイームズとの契約を強く提案します。自分がハーマンミラーと契約しているロイヤリティを削ってでも、と。まずハーマンミラーはエヴァンス社の家具販売権を取得し、のちに家具製造権も取得しています。もともとエヴァンス社は工業製品製造会社で家具販売とは無縁でした。以後、イームズ家具の製造販売はハーマンミラーと密接な関係で進行してゆくことになります。

シェル型

シェルチェア

イームズは成型合板以外にも、ガラス繊維を使用したFRP (繊維強化プラスチック) や金属のメッシュワイヤーを使用した製品に挑戦しています。この試みは、背と座が一体成型されたシェル (Shell) 型チェアの製品化に腐心した結果といえます。

当初は成型合板でシェル型を実現しようとしたものの当時の技術では困難でした。FRPとメッシュワイヤーでシェル型チェアの製品化にたどり着きました。“We wanted to make the best for the most for the least.” (最小限のもので最高のものをつくりたい) とイームズは語ったそうです。シェル型のチェアも単一の素材またシンプルな構造で成立しています。

現在ではシェル型チェアは見慣れたかたちですが、椅子のかたちの歴史上では怖いくらい革新的な製品です。背と座が一体成型かつ曲面で構成された製品は、イームズ以前に存在していました。しかしそれらの製品の曲面はいずれも二次元曲面に留まっていました。

継ぎ目のない三次元曲面で一体成型されたシェル型チェアは、レッグ・スプリントが怪我をした脚を包み込んだように優しく身体を包み込みます。シンプルで普遍的でありながら大きな革新をもたらした製品です。このかたちが実現できる素材に貪欲にチャレンジし続ける、イームズはそうしたスタンスであったような気がします。

イームズCharles Eames 1907-1978

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:イームズ, シェルチェア, チャールズ, ハーマンミラーの歴史, レッグスプリント, 成型合板

George Nelson

2018/09/21 By TARO KATAGAMI

ジョージ・ネルソン

Storagewall

Storagewall

ジョージ・ネルソンはエール大学で建築を学んだのち、1935年にArchitectural Forumという建築雑誌の編集者になりました。 “Tomorrow’s House” (Henry Wrightと共著) という本の中で、ネルソンはStoragewallというコンセプトを発表します。ストレージウォールは、キャビネット/シェルフ/ドロワー/クローゼットからなるモジュール式の壁面収納家具システムでした。

そのコンセプトに興味を持ったD.J.デプリーは、ハーマンミラーのニューヨーク営業担当者に著者とのアポイントメントを指示します。営業担当者は、最初Henry Wrightに連絡をとりますが、ネルソンを紹介されました。デプリーはネルソンとミーティングを行いギルバート・ローディの後任業務の打診をします。

編集者としてキャリアを積んできたネルソンは、デプリーのオファーに当初難色を示したと言われています。しかし、結果としてハーマンミラーのディレクターに就任します。

ジョージ・ネルソンGeorge Nelson 1908-1986

1948年ハーマンミラーコレクションの序文
ジョージ・ネルソンデザイナーの視点から見ると (そしてこの視点のみが私には適切なのですが) ハーマンミラーは、とても優れた会社です。単に企業としてみると、ハーマンミラーはアメリカ国内の何千もの他の企業と区別ができないでしょう。小さな会社で小さな町にあります。その製造設備は十分ですがごく普通です。そして、この会社のオーナーが経営をしています。 (中略)
製品は誠実でなければならない。ハーマンミラーが、ある年代の複製品を製造することを中止してから約12年経ちます。なぜならデザイナーのギルバート・ローディが、伝統的なデザインを模造することは、美学的に不誠実だと経営陣を説得したからです。 (この話を最初は話半分で聞いていましたが、その後の数年でこの話の意味を身をもって知りました)
私たちが何を作るかは私たちが決めます。ハーマンミラーは市場が何を「認める」のかを理解するために、消費者調査や製品の予備テストを実施したことはありません。デザイナーと経営陣が家具の特定の問題に対する解決策を気に入れば、それは製造されます。いわゆる「一般人の好み」という基準に従いません。「一般購買者」を評価する特別に信じている方法もありません。ハーマンミラーのデザインの新鮮さに数多くの人が魅了される理由は、この会社が誰の真似もしていないからなのです。

ネルソンは当初、規模がそれほど大きくない家具メーカーであるにかかわらず、社長以下やたら志の高い人々を前にして少したじろいだような気がします。そう考えると、上記の序文はネルソンが“腹を括った宣言”のようにも思えます。事実、その後ネルソンのもとでハーマンミラーが世に送り出した製品は“誰の真似でもない”ものでした。

ネルソンは製品開発に留まらず、製品を販売するにあたってのマーケティング・アドバタイジング・ブランディングなどすべてをコントロールしていました。それらの表現手法も製品に劣らず斬新なものでした。販売前に消費者テストはしないと言い切る反面、新しい価値を持った製品を人々に正しく伝える手法にかなりの労力を費やしたのではないでしょうか。

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:アクション・オフィス, ジョージ・ネルソン, ハーマンミラーの歴史

Gilbert Rohde

2018/09/20 By TARO KATAGAMI

ギルバート・ローディ

Gilbert Rohde  1894-1944

1930年、ギルバート・ローディは問題を抱えていました。ローディには家具デザインに関するアイデアが溢れていました。けれど、そのアイデアを製品として製造し販売してくれる家具メーカーがありませんでした。そんな折に、ローディはD.J.デプリーと出会います。当時、D.J.デプリーも問題を抱えていました。彼の会社ハーマンミラーは、世界恐慌のあおりで会社が危機的な状況だったのです。生き残るためには大きな武器が必要でした。

新しい時代とともに、アパートや小規模住宅用に住む人々が増えている、とローディはデプリーに語りました。

ローディ “だから、これまでとは違った家具が必要なんですよ!”
デプリー “えっ!じゃぁ、そんな家具ハーマンミラーのためにデザインしてくれる?”
ローディ “もちろん!”

ハーマンミラーとの契約を締結したローディはコンパクトな生活空間に対応した家具をデザインします。ローディは、カードテーブルにもなるダイニングテーブル、ベッドになる長椅子、本棚を収容したテーブルなど、一つの家具に複数の機能を持たせることを好みました。

エグゼクティブ・オフィス・グループ

エグゼクティブ・オフィス・グループ

そして1942年、エグゼクティブ・オフィス・グループ (EOG) の導入によりハーマンミラーはオフィス家具市場に参入します。エグゼクティブ・オフィス・グループは、シンプルで装飾のなモジュール式の製品で200以上の組み合わせとバリエーションから選択可能な製品群でした。ローディは、ハーマンミラー製品の多様性と有用性を強調しました。

Exective office Group

エグゼクティブ・オフィス・グループのコンセプトは、現在のオフィス家具の原型ともいうべき革新的なコンセプトでした。ただ当時としては、あまりにも先進的なコンセプトであったため知識不足の小売業者には販売が難しい事態が起こりました。そのためハーマンミラーは、製品に関する訓練を受けた人材を配置したショールームを開設し普及に努めました。

1944年にローディは亡くなります。しかしローディが切り開いたモダンで生産性の高い家具、そしてモジュール式オフィス家具の製品コンセプトは、後任のジョージ・ネルソンに受け継がれ20世紀を代表するデザイン家具製品たちへと発展してゆきます。

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:エグゼクティブ・オフィス・グループ, ギルバート・ローディ, ハーマンミラーの歴史

D.J.De Pree

2018/09/19 By TARO KATAGAMI

D.J.デプリー

ミシガン州ジーランド

ハーマンミラーは、アメリカのミシガン州ジーランドに本社をおく家具メーカーです。ハーマンミラーの礎となるスター・ファニチャー・カンパニーが創業されたのは1905年。アメリカを代表する老舗家具メーカーです。

ミシガン州の産業としてはデトロイトを中心とした自動車産業が有名ですが、ミシガン州第2の都市グランドラピッズ (Grand Rapids) は家具産業の街です。森林資源が豊かな地域特性もあり、古くから多くの家具メーカーが拠点を構え“ファニチャーシティ”と呼ばれています。ハーマンミラー本社のあるジーランドもグランドラピッズ近郊です。

Herman Miller Furniture

D.J.De Pree(ダーク・ジャン・デプリー)が義父の出資によりスター・ファニチャー・カンパニーの経営権を取得し、義父の名を冠した会社「Herman Miller Furniture」としたのが1923年のことです。D.J.デプリーの奥さんがNellie Millerさん。そのお父さんの名前がHerman Millerさんだったんですね。ここまでは当時のグランドラピッズ界隈の家具メーカーでも取り立てて珍しい話ではなかったのかも知れません。

社長に就任したD.J.デプリーは1929年に発生した世界恐慌に直面します。ハーマンミラーも経営危機に陥ります。その際に、D.J.デプリーは家具デザイナーのギルバート・ローディのアドバスに従い、モダンファニチャーの製造にシフトします。ハーマンミラーは、新しい素材とデザインの家具を製造することにより伝統的な木製家具製造から脱却しました。

ところが1944年にハーマンミラーのデザイン部門を統括していたギルバート・ローディが亡くなってしまいます。D.J.デプリーは、後任としてジョージ・ネルソンをデザイン部門のディレクターとして迎えます。そしてネルソンに才能を見出されたチャールズ&レイ・イームズによる革新的なデザインの製品が製造され世に送り出されます。

D.J.DePreeD.J.De Pree 1891-1990

D.J.デプリーのもとでハーマンミラーが製造した製品は20世紀代表するマスターピースとして人々の記憶に刻まれています。しかし、D.J.デプリーが見出したギルバート・ローディやジョージ・ネルソンには家具業界において目覚ましい業績がハーマンミラー以前にあったわけではありませんでした。D.J.デプリーの慧眼に驚くほかありません。

1960年にD.J.デプリーはCEO職から退きます。その時点でハーマンミラーに比するイノベーションを起こした家具メーカーはありませんでした。おそらくD.J.デプリーが見ていたものは、常に「これから」の景色だったのでしょう。

Filed Under: Herman Miller Story 関連タグ:D.J.デプリー, ハーマンミラーの歴史

Cosm Chair

2018/09/14 By TARO KATAGAMI

cosm

ミラチェア,セトューチェア,ミラ2チェアをデザイン・開発してきたStudio 7.5によるハーマンミラーの新しいオフィスチェアCosm Chairが誕生しました。

オーガニックな曲線をデザインモチーフとしながら、曲線と身体をサポートするエルゴノミクス機能を一体的にデザインするのがStudio 7.5のオフィスチェアに共通する特徴です。以前、セトゥーチェアのローンチイベントでStudio7.5のバークハード・シュミットさんとカローラ・スウィックさんにインタビューをした際に次のように語っています。

「インテグレーション(統合)はデザイナーの仕事そのものだと思います。でも、どこからが機能でどこからがデザインという分け方はしていません。またデザインと機能が分離して見えないようにすることがデザイナーの仕事だと思います」

Cosm Chairにおいても、彼らの思想が具現化されています。

IT機器を中心として人間を取りまく環境は、ここ数年で大きな変化がありました。ただ人間の身体が大きく進化したわけではありません。人間の身体が新しいテクノロジーに対応するためには、新しいサポーツールが必要です。Studio 7.5とハーマンミラーは、この点においては明確な意思をもって製品開発を行っていることが感じらます。

Cosm Chairに採用されている「オート・ハーモニックチルト」は、自動車のオートマチック・トランスミッションに例えられています。自動車を交通状況ではなく、トランスミッションのプログラムのみに合わせて走行させることは、おそらくあまり快適・安全ではないでしょう。多くののオフィスチェアの「チルト=トランスミッション」はこれに近く、少なからず身体のほうが機能に合わせなければなりませんでした。

どのような姿勢であるかを問わず最適なバランスを維持する、と言葉でいうことは簡単です。ですが、その機能を実現した製品は今までありませんでした。Studio 7.5とハーマンミラーは、座っている人の絶えず変化する垂直方向の力を判断し、チルトのギアがリーフスプリングに沿って支点を移動することによりチェアの張力を自動調整する複雑に微調整されたメカニズムを開発しました。

「オート・ハーモニックチルト」は、交通状況に合わせて滑らかに走行するトランスミッションに例えることができる革新的なチルト機能です。日本でのオートマチック・トランスミッション(AT)自動車の普及率は99%だそうです。道路事情など複合的な要素の結果と思われますが、Cosm Chairの「オート・ハーモニックチルト」も日本のオフィスに受け入れられる快適性を十分に備えている、と言えそうです。

Filed Under: Herman Miller 関連タグ:Cosm Chair, コズムチェア

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